ドッキングステーション/ドック
ドッキングステーション、ドックなどと呼ばれる事がありますが、これはノートPC等の入出力を拡張するためのものです。
例えばUSBポートが少ない、有線LAN端子がついていない、画面出力が1ポートしかないなどの問題を、USBハブ、有線LANアダプター、USB-HDMIアダプターといった個別ではなく、ひとつでまとめてやってしまう、それがドッキングステーションです。
本記事では以降「ドック」と呼びます。
メーカー純正ドック
各メーカーが純正のドックを販売しています。
これらは自社のPCでの動作確認や、拡張機能があるため、同一メーカーでそろえるとメリットはあります。
ただ、専用のコネクターを通じて接続する場合以外は、PCとの接続にはUSB Type Cが使用されることが多いので、同一メーカーでなくてもあまり問題は起きません。
私の場合、dynabookにDELLのドックを接続していますが、特に問題は起きていません。
ドックの選び方
ドックの選び方は「必要な入出力ポートが必要数あるか」「電源供給が必要か」です。
必要な入出力ポートがあるか
ドックの主目的は入出力のポートを増やすことです。
そのため、必要としているポート数が確保できる製品を選ぶことは必須です。
例えば画面をあと1枚追加したい、USBポートをあと2ポート増やしたい等、必要な入出力ポートを考え、それに対応している製品を選びます。
電源供給が必要か
最近のドックはUSB Type Cが使用されることが多く、USB PD(USB Power Delivery)でPC側に電力を供給できる機種もあります。
さっとPCを使用するために1本のケーブルで全てができるといい!という場合はUSB PD対応で、必要な電力が供給可能な機種を選びましょう。
また、USB PDに対応していても受け側(パソコン)の必要電力を供給側(ドック)の出力可能電力が上回っていないといけません。
DELL ユニバーサルドック D6000S
私の使っているドックはDELL D6000Sです。
電源の問題はクリアしたので入出力ポートで選んでいます。
USB Type A、USB Type Cにも対応している入力ポート
USB TYpe Cでの接続では、USB PDが使えるなど利点が多い反面、すべてのノートパソコンについているわけではないことがあります。
また、1個しかないUSB Type Cのポートを何かの用途で接続しなければいけない場合、ドックが使えなくなってしまいます。
これを避けるためUSB Type Aでの入力に対応している機種にしました。
DELL D6000Sはケーブルは本体からの固定ですが先にUSB Type Aに変換できるアタッチメントがケーブルについています。
画面出力2枚以上
インフラ系SEの仕事をしていると画面出力が多ければ多いほど仕事がはかどります。
(処理する人間にも依存しますが。。。)
たとえばサーバーなどにリモートで接続してリモートデスクトップを開いたり、SSHで接続したりすると、それとは別にドキュメントを開く画面、メールなどを確認するための画面があると便利です。
普通の仕事においても一つの画面でExcel、もう一つの画面でメール、さらに調べごとでもう一つの画面を使えると仕事効率が上がります。
このためには2枚(ノートPCの画面を含めると3画面)出力できる機種がよかったのです。
DELL D6000SはDP(Display Port)出力を2ポートとHDMI×1備えていて、4K2毎出力にも対応しています。
USB Type C出力があること
最近USB Type Cで接続する機器、ケーブルが増えています。
多くのノートパソコンの場合USB Type Cのポートは多くても2ポートくらいしかついておらず、ドックを接続することでUSB Type Cが使えなくなります。
そのため、ドック側にUSB Type Cのポートがあると、ドックで使った本体側のポートの代わりに使えます。
そもそもドックにケーブル一本でつなぐと便利なので、本体側にはドック以外接続したくないとおもうので、ドック側のUSB Type C出力は必須ですね。
イーサネット出力があること
最近ではほとんどの場合無線LAN(Wi-Fi)でネットワークに接続すると思いますが、オンラインストレージへのファイルアップロードや、オンラインでのファイル更新の場合動作が安定している有線LANの方がまだ有利です。
また、無線LANの場合電子レンジなどの電磁波に影響を受けることもあり、安定した環境では有線LANがおすすめです。
もちろん有線LANも本体に刺さなければいけないケーブルの一つなのでドックからの接続ができると便利です。
我が家のドック
さんざんドックのケーブル1本で接続できた方が楽と言っていて何なんですが、我が家ではノートPC側にはドックのUSB Type Cケーブルと別にHDMIを接続しています。
これは4Kモニター2枚+液晶タブレットを使うための苦肉の策です。
実は詠唱タブレットの色調整がグラフィックドライバーによってしか補正できない液晶タブレットを使っています。
これによって、どうしても本体側(Intelグラフィック)から出力する必要があったためです。
詳しくは別途記事に書こうと思います。
なので、ノートPCにはドックのUSB Type CとHDMIケーブルが刺さっています。
画面が4画面だとこのノートPCでは動作しないのでノートPC本体は閉じた状態(クラムシェル)で使っています。
ドックに接続しているケーブルたち
ドックには以下のものが接続されています。
接続機器 | ポート形状 | 用途 |
---|---|---|
4Kモニター | Display Port(HDMI変換あり) | ディスプレイ① |
4Kモニター | Display Port(HDMI変換あり) | ディスプレイ② |
USB切替機 | USB Type A | キーボード、マウス、Webカメラ(自宅PCと共用のため) |
HDMI+USB切替機 | USB Type A | 液晶タブレットのUSB制御(自宅PCと共用のため)(HDMIはノートPCに直接) |
有線LAN | 有線LAN | |
スピーカーフォン | USB TYpe C | Web会議 |
USB切替器の先に有線接続のキーボード、無線接続のトラックボールレシーバー、Webカメラがあったりするのでちょっと複雑ですが。。。
購入前の注意
便利なので会社のパソコンを家で使うために購入を検討している方は要注意なポイントがあります。
高機能なドックはドライバーのインストールが必要になる場合があります。
ディスプレイ出力×1とUSB HUB程度であればいらない場合も多いですが、今回紹介したDELL D6000Sの場合はディスプレイや有線LANなどでドライバーがないと動きません。
ドライバーを入力するためには「管理者権限」が必要となり、管理者権限が与えられていない場合は、ドライバーが入らない=使えないということになってしまいます。
また、ドライバー以外にも独自ソフトウェアをインストールする必要がある場合もあり、追加でアプリをインストールしてはいけないなどのPC利用規則がある場合は注意が必要です。
必ず確認したうえで購入しましょう。
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